温度差

いろいろな話を聴くたびに思うのですが、TRPGをする際もっとも大事な事は「マスターとプレイヤーの相互理解」であると思います。
マスターはシナリオをうまく運ぶために精密に、時には力技で物語を進めて行かねばならない存在ですから、その中でできるだけプレイヤーの意向に沿うように話を変形させるべきだ、って言うのが持論です。*1
まあ、プレイヤーってのは状況によってわがままとも取れる行動を取る方もいるわけで。それをある程度切り捨てることも重要です。
ですが、プレイヤーがこれだけは譲りたくない! って設定を嗅ぎ取るのも、また大切なわけで。
一例に、こんな話がありました。どうしようもない失敗談なのですが。

かつての失敗談

とあるサークル*2で行なわれたオリジナルシステムのTRPGでのことです。
戦闘機乗りを描くもので、時節は第二次世界大戦の折。舞台は東南アジアでの事でした。
俺のキャラは狙撃の名手と言う設定で、種子島の銃工の息子。
狙撃スキルを中心に取得し、そのせいで攻撃が当たらず戦闘ではお荷物と化してました。
そんな中。彼が日本に里帰りした折、父親が一丁だけ作った新式銃を受け取るわけです。
俺はこれを大事なところで使うものだな、と理解。以後その銃を大事に持ち、イベントシーンなどでは人に突きつけるなどして使ってきました。
そして、最終戦闘。敵の機体はチューンされており、こちらの機体は満足な整備も行なわれていない。その差は歴然たるものでした。
この状況を打破するべく考えた末、俺はあるものを思い出します。そう、あの新式銃。
ここだ! とばかりに、俺はマスターに宣言。
「GM、俺はここで父からもらった銃を取り出し、狙撃を敢行したいのですが」
しかし、GMの対応は、と言うと。
「無理です。普通の銃で戦闘機に当たるわけがありません」
まあ、言わんとするところは理解できます。普通に考えれば高速で移動する戦闘機を狙撃、なんてのは実質不可能ですので。
ですが、一シナリオをかけて張り続けてきた設定と、イベントアイテムらしきものまでかけた大一番を即座に切り捨てられる、とは思ってもいなかったわけで……。
 
マスターとしては、現実味を重視したシステムでそんな妙な事をやられても困る、と言うことだったのでしょう。
ですが、プレイヤーとしての俺は最後の最後まで引っ張った設定はこの時のために! と思っていました。
些細なすれ違い、かも知れません。俺の例は極端と言う可能性だってあるでしょう。
ですが、小さな部分で同じ事をマスターとしての自分が起こしていないかと、常に自己反省しています。
TRPGはマスターとプレイヤーがいなければ成立しない遊びです。リュウさん(id:Reckless)とこの辺はよく話すのですが……。
マスターは、必ずしも絶対者ではない。プレイヤーもマスターを思いやる必要があると言うのを、常に心に刻んで自分はゲームをするよう心がけております。

久しぶりに派手に語ってしまいましたが、もしこれに意見などありましたらどしどしお寄せください。*3

*1:ですので、俺の場合SSSとか公式シナリオのマスターこなす自信は皆無

*2:正式名称を出さないのが、最低限のマナーであると俺は思います

*3:意見の一つ一つが判断材料で、励みになりますので